秋でも紫外線は強い場合があります。
特に日中の晴れた日や高地では、紫外線の量が増える傾向があります。
したがって、秋でも紫外線対策が必要です。
帽子やサングラス、日焼け止めなどを利用して、肌や目を保護しましょう。
日焼け止めいつ塗るのがいいの?
日焼け止めクリームの使い方についてです。
外出の30分前に塗るのがベストなのでしょうか?
外出直前に塗ると効果がないのでしょうか?
日焼け止めクリームに含まれる成分の性質から考えると、 外出直前に塗っても効果があると考えられます。
ただ、塗った直後だと肌にまだ浸透していないため、 外出の30分前を目安に塗っておくと、 日焼け止めの効果がより持続するのではないでしょうか。
日焼け止めクリームの効果は、SPFなどの数値で示されていますが、 高いSPFが保証するわけではありません。
例えば、SPF40やSPF50であっても、 汗や触れたりしてクリームが落ちる場合があるため、 最低でも2時間に1度は塗り直すことがおすすめです。
さらに、日焼け止めだけでなく、
- 日焼け防止に効果的な食べ物を摂る
- 紫外線の量を減らす対策を取る
といった並行した対策が良いでしょう。
日焼けは紫外線によって引き起こされる活性酸素が原因ですので、 抗酸化作用のある栄養素、具体的にはビタミンCやビタミンE、ポリフェノールを摂取すると良いです。
目の紫外線対策が重要な理由は、 目に入る紫外線量が増えるほど、活性酸素の生成が増えるからです。
外出時にはサングラスや帽子を活用し、 目への日焼けも予防するように心がけましょう。
直前より30分前がベスト
肌はわずか3分でも紫外線を浴びると悪影響を受け、老化が進むと言われています。
例えば、ゴミ出しや玄関先の掃除など、ちょっとした外出でも、日焼け止め対策は必須です。
日焼け止めクリームを外出の何時間前に塗るのが適切かというと、 外出直前に塗っても効果があると考えられます。
「30分前に塗った方が良い」という意見もありますが、 日焼け止めクリームの成分を考えると、 肌になじんでいようがいまいが、効果に差が出るとは考えにくいです。
ただ、肌に馴染ませて定着させることで、 日焼け止め効果はより長く続くため、 外出の30分前や15分前に塗っておく方が良いでしょう。
塗る量や塗り方にも気を付けて
日焼け止めクリームの効果を最大限に引き出すためには、塗る方法や量に注意することが重要です。
たとえば、SPF50、PA++++のような強力な日焼け止めクリームを使っても、正しく塗らなければ効果は半減します。
まず、塗り方のポイントは以下です:
- 日焼け止めクリームを数か所に分けて肌に乗せて伸ばす。
- 2~3回に分けて重ね塗りする。
例えば腕に日焼け止めクリームを塗る際、一カ所にまとめて出して全体に伸ばそうとすると、塗りムラができる可能性が高くなります。
日焼け止めクリームを肌の複数の場所に分けて置いて伸ばすようにしましょう。
また、1回で全てを塗りきるのではなく、2~3回と重ね塗りすることで塗りムラを抑えることができます。
次に、塗る量についてです。
一般的には、多くの人が日焼け止めクリームを少なすぎる量で使用しています。
説明書に記載されている通りの量をしっかり使うことが基本です。
特に、焼けやすい頬骨の上や鼻、おでこなどは厚めに塗るようにしましょう。
SPFの数値は、皮膚1cm四方に対して2mgの日焼け止めクリームを塗った際の効果を示しています。
記載されているSPFの効果を引き出すには、顔全体なら約500円玉1枚分の量が必要です。
一般的に、ほとんどの女性は必要な量の4分の1程度しか塗っていないと言われています。
塗り忘れがちなパーツもしっかり塗り込もう
顔の目立つ部分や日焼け止めクリームを塗りやすい場所に関しては、ほとんど塗りムラや塗り忘れの心配はありません。
しかし、以下のような部位に関しては、ついつい塗り忘れてしまいがちで、うっかり日焼けすることが多いので、意識して日焼け止めクリームを塗るようにしましょう。
- 二の腕から肩にかけた腕の内側
- 首の後ろ・耳の裏側
- 手足の指先や手足の甲
- 太ももやふくらはぎなど脚全体の内側
紫外線吸収剤・紫外線散乱剤の違い
一般的なスキンケア商品である日焼け止めクリームや日焼け止めスプレーには、通常、
- 紫外線吸収剤
- 紫外線散乱剤
のいずれかが含まれています。
紫外線吸収剤は、紫外線に反応して化学的な変化を起こし、肌内部への紫外線の影響を防ぎます。
紫外線散乱剤は、紫外線が肌表面に当たると、それを反射して外側に向ける働きをします。これによって肌を紫外線のダメージから守ってくれます。
効果的な紫外線対策としては紫外線吸収剤が優れていますが、その一方で化学的な反応が伴い、熱が発生するため肌に刺激を与える場合があります。
一方、紫外線散乱剤は紫外線吸収剤に比べ効果は劣るものの、肌への負担が軽減される特性があります。ただし、白浮きしやすいという欠点もあります。
美容オイルの油焼けに注意
普段のスキンケアに美容オイルを愛用される方もいるでしょうが、紫外線による油焼けには注意が必要です。
油焼けとは、美容オイルの成分が酸化することで、肌に有害な物質に変化する現象です。
逆に肌を傷める可能性があります。
馬油、ローズウッドオイル、亜麻仁油などは酸化しやすい美容オイルの例です。
これらのオイルは朝のスキンケアでの使用は避け、できるだけ夜に利用することが良いでしょう。
一方で、ホホバオイル、オリーブオイル、ココナッツオイル、椿油、アルガンオイルなどは紫外線によって酸化しにくく、さらに抗酸化作用があります。
そのため、日焼け止め効果を補う役割も果たします。
SPF・PAが高いほうがいいの?
日焼け止めの有効性はSPF(Sun Protection Factor)とPA(Protection Grade of UVA)の二つの指標で示されます。
現在の最高値はSPF50とPA++++です。
紫外線は大きくUV-A(紫外線A波)とUV-B(紫外線B波)に分かれ、SPFはUV-Bに対する効果を、PAはUV-Aに対する効果を示しています。
短時間で多量の紫外線を浴びることで肌が赤くはれ、痛む状態は主にUV-Bによるものであり、これを一般的にサンバーンと呼びます。
一方、時間が経つと肌は徐々に日焼けして黒っぽく茶色になりますが、これはUV-Aのダメージから肌を守るためにメラニン色素の分泌量が増えるためです。
SPFもPAも数値が高い方が効果的に感じられるかもしれませんが、実際には「効果の持続時間が長いだけ」です。
SPFとPAの数値は、焼けやすさに影響しますが、何も塗っていない素肌に比べてSPFの数値が1増えると、日焼け止め効果が20分続くことを意味します。
例えば、SPF50は日焼け止め効果が1000分(約16時間)持続することを示します。
PAの場合、数値ではなく「+」の数で強さを表しますが、PA+はUVA防止効果があり、PA++はUVA防止効果がかなりあることを示します。
さらに、PA+++はUVA防止効果が非常にあり、PA++++はUVA防止効果が極めて高いことを意味します。
まとめ
秋でも紫外線は存在し、肌に影響を与える可能性があります。
秋の紫外線にさらされる前に、顔や手など露出する部分に適切なSPFの日焼け止めをしっかり塗りましょう。